はりや

2016年12月27日

今回紹介するのは鐘ヶ淵にある「はりや」という飲み屋さん。食べログのマイレビュアーの一人、マーコラーメンさんのレビューでこの店の存在を知り興味が湧いた。昭和6年創業のこじんまりした老舗で、肴がやたらと面白いのだ。

京成鐘ヶ淵駅 昭和6年創業 はりや

訪れたのは1月下旬、平日の18時前。東武伊勢崎線の鐘ヶ淵駅を降り、南千住方面に徒歩数分。暗い脇道にボーっと看板が灯っていた。縄のれんを潜って店内へ。

客席はL字カウンターと小上がりが2卓。年配の店主さんがカウンターの向こうから「いらっしゃい」と挨拶してくれた。奥の間が厨房になっていて、奥さんがそちらで調理を担当している。先客は常連さんが3人ほど。カウンターに腰掛け、テレビを見ながらチビチビと晩酌していた。

はりや メニュー

テレビの脇の壁にはメニューがずらっと並んでいる。肴は200~400円代でお手頃価格。ぱっと見では特に変なモノは無さそうだ。

ビール 570円 この店で一番高い

まずとりあえずはビール(570円)を注文。この店で一番高い品だけどキリンの大瓶で570円なら安かろう。お通しは胡瓜のキューちゃん。

そして最初のツマミは名物のゲソ天(400円)。早速、イメージと全く違う品が出てきた。

ゲソ天 400円

一般的なゲソ天はイカゲソに衣を付けて揚げた天ぷらだろう。しかし、この店はゲソをサイコロ大に刻み、小麦粉を塗してから油で揚げ炒めたもの。ソースと鰹節と青海苔が掛かっていて、大阪名物のイカ焼きのような風味だ。ジャンクな味わいで美味しい。

キャベツ炒め 350円

続いて本命のキャベツ炒め(350円)。ざく切りキャベツとモヤシと干しエビ。そして何故か麺が入っている。味付けはソースで青海苔が掛かっている。どこかで見覚えのあるキャベツ焼き……あ、これ焼きそばって呼ぶよね!

っていうか注文する際に「焼きそばだけどいい?」って訊かれた。お客さんのリクエストで麺を入れるようになったらしい。キャベツ焼きとしては珍しいが、ソース焼きそばとしてはごく一般的な品だ。美味しい。

チーズエッグ 300円

ビールのあともハイボール(290円)を3杯、ジンハイ(310円)を1杯飲んでだいぶ酔ってきた。最後のツマミはチーズエッグ(300円)。チーズを乗せて丸く焼いた玉子焼きなんだけど、ピザっぽくもあり、これがかなり美味しかった。これで300円はお得だなあ。

ご主人や常連さんともポツポツ会話し、2時間弱の滞在でお会計は2800円。自分の行動範囲からはだいぶ離れている店だけど、近所なら通っているだろうなあ。機会があればまた寄りたいな。


以上、3週間と短い間でしたが大衆酒場の焼きそばを特集してみました。どの店も個性的で素敵な店ばかり。呑兵衛の皆様、ぜひ寄ってみてくださいまし。

さて、次回からは上海風焼きそばを特集します。「日本の上海風焼きそばって実際に上海で食べられている焼きそばと違うよね? なんで?」という素朴な疑問を払拭しようと、かなり気合を入れて食べ歩きました。乞うご期待!

はりや

店舗情報TEL:03-3612-9888
住所:東京都墨田区墨田2-9-11
営業時間:17:30~24:00
定休日:日曜
主なメニューゲソ天 400円
キャベツ炒め 350円
チーズエッグ 300円

ビール 570円
ハイボール 290円
ジンハイ 310円